花王、持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)に加盟

3月4日、花王株式会社が、持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)に加盟したことを発表した。WBCSDは、世界をリードする225以上の企業からなるグローバルコミュニティであり、2050年までに90億人以上がプラネタリーバウンダリーの範囲内で真に豊かに生きられる世界の実現を目指している。

花王は、WBCSDへの加盟を通じて、国際的なパートナーシップを活用し、多様なステークホルダーと協力しながら、持続可能な社会の実現に向けたグローバルスタンダードの構築に貢献することを目指す。このスタンダードを事業戦略に取り入れ、最小の資源で最大の機能価値と社会価値を発揮させる「よきモノづくり」を推進し、持続可能な未来の実現に貢献していく。

花王は、2019年4月に「Kirei Lifestyle」(キレイライフスタイル)を掲げ、持続可能な暮らしを実現するためのESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」(キレイライフスタイルプラン)を策定した。2021年からは、「未来のいのちを守る~Sustainability as the only path」をビジョンに掲げた中期経営計画を推進している。パーパスである「豊かな共生世界の実現」に向け、本質研究と技術イノベーションを推進力として、原材料調達から開発、製造、販売、使用、廃棄・リサイクルまでのすべての段階で、社会課題解決に挑戦している。

今回のWBCSDへの加盟により、花王は製品ごとに異なるサステナビリティのリスクと機会を適切に評価・分類するためのグローバルスタンダードの構築に参画する。豊かな社会を支える化学物質について、そのリスクが適切に管理される持続可能な社会を目指し、「責任ある化学物質管理」をより一層推進していく。これにより、グローバルパートナーとの共創を加速させ、より安全で持続可能な製品設計を追求していく方針である。

WBCSDは、気候危機の影響抑制、自然の再興、不平等の解消を目指し、システム全体の変革を推進している。また、主要セクター全体におけるバリューチェーンの変革を加速させ、資本コストの低減を通じてサステナブルなリーダーシップや活動に報いるために金融システムの再構築にも取り組んでいる。

【参照ページ】
(原文)花王、持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)に加盟

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る