日本の食品大手6社、物流企業F-LINEと共同配送の仕組み改善

7月27日、味の素、カゴメ、日清オイリオ、日清製粉、ハウス食品、ミツカンの食品メーカー6社と物流企業F-LINEは、物流効率の改善を目的に北海道における共同配送の仕組みを再構築すると発表した。

食品メーカー6社とF-LINEは、2016年4月から北海道で共同配送の推進に向けた取組を開始。今回、現在2か所ある保管・配送拠点を2023年10月から1か所に集約し、共同保管・共同配送により、車両1台あたりの積載効率を高めるとともに配送回数を削減する。これにより、納品先への配送車両台数も削減され、荷受時の負担が軽減されることも期待している。

本取組では、環境面でもCO2排出量の約16%削減を見込んでいる。 次期ステップでは、環境負荷低減の一環として、道内遠隔地に納品する際に鉄道輸送の活用が検討されている。

食品業界の物流環境は、ドライバーの不足や物流コストの上昇、CO2排出量削減への対応等、多くの課題を抱えている。これを受け、上記食品メーカー6社は「食品企業物流プラットフォーム」の構築に合意し、より効率的で安定した物流力の確保と食品業界全体の物流インフラの社会的・経済的合理性を追求してきた。

本プラットフォームは、「競争は商品で物流は共同で」という理念のもと、F-LINEと①6社共同配送の推進、②中・長距離新幹線輸送ルートの再構築、③物流の整流化・各種標準化(伝票電子化、外装サイズ等)の実現を目指す。

【参照ページ】
~持続可能な物流体制の実現に向けて~ 食品メーカー6 社と物流企業F-LINEが北海道地区の共同配送を再構築 配送拠点・配送車両の共同利用の推進により物流効率を改善し、CO2 排出量を削減

関連記事

“CSAセミナー"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    2025-4-1

    ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    CSRD(企業サステナビリティ報告指令)のオムニバス草案が提出され、欧州の開示規則が変わる中、20…
  2. ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    2025-3-31

    ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-3-27

    【GPIF発表】「優れた統合報告書」と「改善度の高い統合報告書」選定結果

    3月11日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、国内株式の運用を委託している運用機関に対…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る