双日、双日農業株式会社を設立 

 

7月1日、双日株式会社(双日)は、双日農業株式会社(双日農業)の設立を発表した。

本発表は、近年の天候不順、物価上昇、各国の食料安全保障への関心の高まりや、消費者の環境や食の安全性に対する意識の変化により、環境に配慮した国産野菜の持続的かつ安定的な供給ニーズが高まってきていることが背景にある。

同社は、双日農業を通じて、「全国でGAP認証農産物の通年供給を可能にする体制」の構築を目指し、以下の施策を行っていく。

1. 農業生産者のGAP(※1)認証の取得をサポートし、国内におけるGAP認証農産物の流通量を増やす。
2. 農業生産者とGAP認証農産物を軸とした共同生産事業をおこない、必要な保管設備や加工設備などの機能を提供する。
3. 農業生産者とのネットワークを全国規模で形成することで、効率的な物流を実現し、安定的かつ持続的な供給体制を構築する。
4. 水田転作(※2)を主とした新たな産地形成による農産物の供給量増加を実現する。

同社は、これらの施策によって国内農業の競争力を向上させるとともに、地域の雇用維持・拡大を目指すなど、社会課題の解決に挑む。

(※1)GAPとは、Good Agricultural Practices(適正農業規範または農業生産工程管理)の頭文字をとった言葉で、国際水準では、「農産物の生産において、食品安全・環境保全・労働安全・人権保護・農場経営管理の5分野に資する、適切な工程管理に取り組むこと」を指す。
(※2)米を作る水田を、野菜などを作る畑に転換させることを指す。

【参照ページ】
双日、国内農業会社を設立

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-12

    BCG支援のVC、Bキャピタル、気候変動プラットフォームのリードへ向け新たな幹部を発表

    4月8日、マルチステージのベンチャー投資会社であるBキャピタルは、気候変動投資プラットフォームの拡…
  2. 日本、IFRSベースのサステナビリティ報告基準案を公表

    2024-4-11

    SSBJ(サステナビリティ基準委員会)、IFRSベースのサステナビリティ報告基準案を公表

    4月3日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)は、IFRS財団の国際サステナビリティ基準委員会(…
  3. 2024-4-11

    ブラックロック、ESG政策を理由に1.3兆円の資産売却を決定したテキサス州を「無謀」とし、再考を促す

    3月21日、ブラックロックは、テキサス州教育委員会がエネルギー企業への「ボイコット」とESG投資慣…

アーカイブ

ページ上部へ戻る