7月7日、Bloombergは 世界各国の金融サービス企業のリスク担当者やリーダー140人以上を対象とした調査の報告書を発表した。
本調査は、規制当局が、気候変動による物理的・経済的変遷の影響から金融機関が直面するリスクに注目していることを受けて実施された。
本調査によると、ほとんどの企業が気候リスクを取り入れる必要性に賛同しており、85%が気候リスク評価プロセスを開始したと回答していることがわかった。しかし調査結果によると、計画段階を超えた回答者は半数以下で、炭素、地理的位置、気象データなどの変数に基づくマルチシナリオ分析などの機能を含む気候リスク評価ができるようになった段階と回答したのは、20社に1社に留まっていることが判明した。
さらに、気候変動ストレステストの主な目的は、22%が気候変動バリューアットリスクの評価であると回答し、20%が様々な時間軸での評価の影響を判断すること、15%がデフォルトリスクの検証、16%が何をしたいかまだわからないと回答しており、企業によって気候変動リスク分析の目的は異なる。
企業が気候変動リスクを評価する際、規制圧力が最も大きな要因となっており、回答者の25%が「規制と開示要求」を投資プロセスにおいて気候変動リスクを考慮する主な理由として挙げ、次いで19%がリスク管理であると回答している。しかし、回答者の38%は、投資家やポ ートフォリオマネージャーが気候変動リスク分析の対象であると回答しており、規制当局を挙げたのは21%に留まった。