5月28日、IFRSは、IOSCO年次総会で状況について発表し、2024年5月までに20以上の地域において、ISSB基準の使用を決定する、もしくは独自のフレームワークに基準を導入する措置を講じた。また、ISSB基準を採用するとした管轄地域は、世界のGDPの約55%、世界の時価総額の40%以上、世界の温室効果ガス排出量の50%以上を占める。
欧州は、最初にISSB基準との整合や連携を目指し、CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive:企業サステナビリティ報告指令)に可能な限りISSB基準を組み込むことを定めている。一方、米国では、SECが気候変動に関する開示規則とISSB基準との類似性を認めている。ただし、SECは、ISSB基準との統合がされていないので、気候変動の開示規則の代わりに、ISSB基準の使用を認めることは拒否している。
合わせて、IFRSは「The jurisdictional journey towards globally comparable information for capital markets」を発行した。このガイドは、管轄区域がISSB基準の使用に向けた道筋の設計および計画に役立つことを目的としている。完全採用、部分的採用、使用許可など、採用へのさまざまなアプローチを説明している。
【参照ページ】
(原文)Jurisdictions representing over half the global economy by GDP take steps towards ISSB Standards
(日本語参考訳)GDPで世界経済の半分以上を代表する管轄区域がISSB基準に向けた措置を講じている