今治造船と三菱造船、日本初の液化二酸化炭素輸送船の共同検討へ

12月27日、今治造船とジャパンマリンユナイテッドの合弁営業設計会社日本シップヤード、そして三菱重工業傘下の三菱造船は、2023年度「先進的CCS支援事業」の一環として、三井物産と三菱商事との協働で、日本初の液化二酸化炭素輸送船の開発に向けて共同検討を進めることで覚書を締結した。

本プロジェクトは、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が進める「先進的CCS支援事業」の一環で、2028年以降に液化二酸化炭素の大規模海洋輸送を目指す。今回の協働では、アジア太平洋地域向けの国際間輸送を想定したCCSプロジェクトに焦点を当て、液化二酸化炭素輸送船の建造や海上輸送に関する共同検討を行う。この取り組みにより、日本企業が輸送船を建造することで、安定的なバリューチェーンの確立と経済性向上を目指すとしている。

JOGMECの先進的CCS支援事業には、2023年度予算だけで45億円の予算がつけられており、日本政府は2030年までに年間600万トンから1,200万トン、2050年までに1.2億トンから2.4億トンの二酸化炭素貯留を目指している。

【参照ページ】
2028年以降の国際間⼤規模液化CO2海上輸送の実現に向けて液化CO2輸送船の共同検討に関する覚書を締結

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成しています。今後の動向により内容は随時更新され…

ピックアップ記事

  1. 2025-10-24

    GHGプロトコル、企業排出報告の信頼性向上へ―新たな公開協議を実施

    10月20日、温室効果ガス(GHG)排出会計の国際基準を策定するGHGプロトコルは、Scope2基…
  2. <最新>SBTi FLAGの概要とガイダンスの改訂ポイント

    2025-10-20

    <最新>SBTi FLAGの概要とガイダンスの改訂ポイント

    2025年10月に、SBTi(Science Based Targets initiative)は…
  3. 【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    2025-10-15

    【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    本記事は、ESG Journalを運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社(以下シェルパ)のC…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る