ブラックロックとSGX、約629億円の気候行動基金を設立

ブラックロックとSGX、約629億円の気候行動基金を設立

9月14日、投資運用大手のブラックロックとSGXグループ(シンガポール証券取引所)は、投資家がポートフォリオに低炭素移行目標を組み入れ、炭素排出削減に取り組むクラス最高の企業に投資できるようにすることを目的としたiシェアーズMSCIアジア除く日本クライメート・アクションETFのローンチを発表した。

ブラックロックが運用し、資産家のプルデンシャルが主幹事を務める本ファンドは、運用資産額(AUM)4億2600万ドル(約629億円)でローンチされ、シンガポールでローンチされた株式ETFとしては過去最大となる。

新しいETFは、最近発表されたMSCIクライメート・アクション・インデックスの一部を構成するMSCI ACアジア除く日本クライメート・アクション・インデックスに連動する。MSCIは昨年、投資家が排出削減目標に向けて前進している企業に投資できるようにすることを目的として、クライメート・アクション・インデックス群を発表した。同インデックスは、排出量削減のために測定可能な措置を講じている企業で構成され、スコープ1、2、3の排出強度、承認された科学的根拠に基づく目標、気候変動リスクの管理、グリーンビジネス収益などの要素に基づき、各GICSセクターの上位50%の企業を選定することで、あらゆる経済セクターへのエクスポージャーを提供している。

新しいETFのローンチは、シンガポールがアジアにおける持続可能な金融のハブとしての地位を確立し、気候変動への配慮に投資先を合わせようとする投資家から資金を集めようと努力している中で実現した。2019年、シンガポールの中央銀行と金融規制当局であるシンガポール金融管理局(MAS)は、アジアの低炭素移行を促進するために資本を動員することを目的としたグリーン・ファイナンス・アクション・プラン(GFAP)を立ち上げ、今年初めに、より包括的なネット・ゼロのための金融(FiNZ)アクション・プランを更新した。

【参照ページ】
(原文)SGX Group and BlackRock spearhead landmark climate action ETF, catalysing sustainable investing in Asia
(日本語参考訳)SGXグループとブラックロックが、アジアにおける持続可能な投資を促進する画期的な気候変動対策ETFを創設

関連記事

“導入事例へのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. 2024-5-2

    環境NGO、MUFG、SMFG、みずほFG、中部電力に気候変動株主提案を再提出

    4月15日、環境NGOの3団体は、MUFG、SMFG、みずほFG、中部電力の4社に対し、気候変動株…
  2. MUFG

    2024-4-30

    MUFG、サステナブルファイナンス目標を100兆円に引き上げ

    4月1日、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、サステナブルファイナンスの実行額目標を…
  3. 2024-4-30

    経産省とJPX、SX銘柄2024として15社を選定

    4月23日、経済産業省と東京証券取引所(JPX)はサステナビリティ・トランスフォーメーション(SX…

ページ上部へ戻る