通信大手Orange、2030年までにバリューチェーン全体で45%の排出量削減を目指す

Orange、2030年までにバリューチェーン全体で45%の排出量削減を目指す

2月16日、通信大手のOrangeは、2030年までにCO2排出量を45%削減するという新たなコミットメントを発表し、デジタルインクルージョン、循環経済、多様性に関する主要なESG目標に対する進捗状況について報告した。

今回の発表は、Orangeの新たな戦略計画「Lead the future」の一環として行われたもの。同社は「定評あるコアビジネスの卓越性から価値を生み出し、欧州、アフリカ、中東での持続的な成長を目指す」と述べている。

スコープ1、2、3の排出量に適用される新しい中間気候コミットメントは、2040年までに炭素排出量をネット・ゼロにするという同社の目標の一部を成すもので、2019年の先行戦略計画「エンゲージ2025」の開始とともに発表したものである。同社CEOのChristel Heydemannは発表の中で、目標達成に向けた同社の重点分野の概要を説明し、エネルギー消費の主な原因として同社のネットワークとITを取り上げ、「製品とサービスのエコデザイン」を意思決定の中心に据えることを約束した。

Heydemann氏はまた、科学的根拠に基づく目標設定イニシアティブ(SBTi)により、Orangeの気候に関する目標を検証すると述べた。

このほかにも、個人情報の保護、AIとデータの倫理的利用、デジタル技術の責任ある利用の促進、サイバーハラスメント対策、デジタルインクルージョンの推進に重点を置き、欧州におけるサイバーセキュリティのリーダー、デジタルトラストのキープレーヤーとなることを目指すという、サステナビリティに関する取り組みが発表された。

また、スコープ1および2の排出量を2015年基準で21%削減すること、リサイクルおよび返却された携帯電話の回収率23%を達成すること、管理職の女性比率を33%にすることなど、既存の2025 ESG目標に対する最新情報も提供された。

【参照ページ】
(原文)Lead the future: Orange presents its new strategic plan
(日本語参考訳)未来をリードする。オレンジ、新たな戦略プランを発表

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. 【2026年本格適用】CBAM(炭素国境調整メカニズム)への実務対応ガイド

    2025-10-27

    【2026年本格適用】CBAM(炭素国境調整メカニズム)への実務対応ガイド

    2026年1月からEUでは炭素国境調整メカニズム(Carbon Border Adjustment…
  2. 2025-10-27

    GRIとCDP、環境報告の共通化へ―新マッピングでデータ活用を促進

    10月21日、国際的なサステナビリティ報告基準を策定するGlobal Reporting Init…
  3. 【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    2025-10-15

    【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    本記事は、ESG Journalを運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社(以下シェルパ)のC…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る