12月8日、Moody’s Investors Serviceは、ESGプロファイルとクレジットインパクト・スコアを大幅に拡充し、自動車、石油・ガス、公益事業、紙・林産品、メディア、通信、半導体・テクノロジー、金融機関、多国間開発銀行など、幅広い分野の企業の追加を発表した。
Moody’s は、本レポートにより、各企業のリスクエクスポージャーや信用への影響の度合いなど、ESGへの配慮を企業の信用分析に組み込む。本レポートには、発行体プロファイルスコア(IPS)とクレジットインパクトスコア(CIS)の2種類のESGスコアが含まれている。IPSスコアは、信用リスクに重要な影響を与える可能性のあるESG要素に対する発行体のエクスポージャーを測定し、CISスコアは、それらのESG要素が発行体の信用格付けに与える影響を測定する。
Moody’s は、2021年1月にこのスコアを発表し、当初はソブリン発行体に焦点を当てていたが、1年を通して対象を拡大し、ヘルスケア、電気・ガス事業、州・市・郡などのセクターを追加した。今回の追加により、全世界で1,700以上の格付けされた債券発行体をカバーすることになった。
Moody’s は、今回の調査結果の一部を発表した。その中で、ESGの観点、特に炭素移行リスクはほとんどの自動車メーカー、石油・ガス会社、公益事業に全体的にマイナスの影響を与えていること、また、社会的リスクやガバナンスリスクは、メディアやエンターテインメントの分野にマイナスの影響を与える傾向があることを強調している。
【参照ページ】
Moody’s – ESG credit impact scores expanded to autos, oil & gas, utilities, and more sectors