Vattenfall、2030年までのサプライチェーン排出量半減にコミット

Vattenfall、2030年までのサプライチェーン排出量半減にコミット

12月1日、スウェーデン大手エネルギー会社のVattenfallは新たな気候変動に関する公約を発表し、2030年までの鉄鋼やコンクリートなどの原材料の生産に伴うサプライチェーンからの排出量半減にコミットした。

今回の発表は、9月に同社が発表した一連の気候変動に関する公約に基づくもので、2040年までにバリューチェーン全体での排出量をネット・ゼロにすること、2030年までに同社の事業における排出強度を77%以上削減すること、2030年までに販売した製品の使用による絶対的な排出量を33%削減することなどを目標としている。

Vattenfallによると、同社のサプライチェーンにおける主な排出要因は、コンクリート、鉄鋼、その他の金属などの原材料の採取と生産に由来する。また、サプライチェーンにおける輸送も、排出量の大きな割合を占めている。

サプライチェーンの排出量削減の可能性を調査するために、同社はスウェーデンの水力発電用ダムの建設に関連するプロジェクトを実施し、セメントの割合を減らしたコンクリートを開発した。

また、プロジェクトの様々な環境影響を組み合わせて緩和するためのコストを算出するECI(Environmental Cost Indicator)を用いて、ECIの削減期待値が高いサプライヤーには提示価格の割引を行うなど、サプライヤーにもカーボンフットプリント削減のインセンティブを設けている。最近完成したオランダの陸上風力発電所の建設段階にECIを適用したところ、GHG排出量の25%削減につながった。

【参照ページ】
(原文)Vattenfall to cut supply chain emissions by half
(日本語訳)Vattenfall、2030年までにサプライチェーンの排出量を半減させることを約束

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. 2025-10-29

    イベントレポート サステナビリティ経営フォーラム2025

    『本質に迫る対話とデータ活用 ~信頼を築く情報開示と戦略の再構築~』 ESG Journal…
  2. 【2026年本格適用】CBAM(炭素国境調整メカニズム)への実務対応ガイド

    2025-10-27

    【2026年本格適用】CBAM(炭素国境調整メカニズム)への実務対応ガイド

    2026年1月からEUでは炭素国境調整メカニズム(Carbon Border Adjustment…
  3. 2025-10-27

    GRIとCDP、環境報告の共通化へ―新マッピングでデータ活用を促進

    10月21日、国際的なサステナビリティ報告基準を策定するGlobal Reporting Init…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る