11月22日、英国のボリス・ジョンソン首相は来年から新築の住宅やビルに電気自動車(EV)の充電ポイントの設置を義務付ける新しい法律を発表した。この法律は、大規模な改築を行う住宅やビルにも適用される。
この新しい法律の導入は、昨年、首相の「緑の産業革命」計画の一環として発表された2030年までにガソリン車とディーゼル車、バンの新車販売を禁止するという発表を受けたものだ。政府は2021年7月に「交通機関の脱炭素化計画」を発表し、交通機関全体の排出量をネット・ゼロにし、2040年までに化石燃料を使用する車両の廃止を大型貨物車(HGV)にまで拡大するという、より広範なロードマップを示した。
この法律は、EVの充電が多く行われる家庭や店舗、職場での充電ポイントを確保することで、新しいEVの購入を容易にすることを目的としている。また10台以上の駐車スペースを持つ非居住用建物にも適用される。政府によると、この新法により、毎年全国で最大14万5,000カ所の充電ポイントが新たに設置される。
ジョンソン首相は、今回開催されたCBI年次総会でのスピーチで、この新法と緑の産業革命構想が生み出す投資機会について述べた。
「新築の住宅やビルにはEV充電ポイントの設置を義務付ける予定で、今回の規制によりさらに14万5千台の充電ポイントが設置されることになります。私たちは、風力発電を水素に変えるための新しいプロジェクトに投資しています。また、私たちのネット・ゼロ戦略は、約900億ポンドの民間投資を誘発し、国中を団結させてレベルアップさせるというミッションの一環として、高賃金で高スキルの雇用を創出することが期待されています。」
【参照ページ】
(原文)PM to announce electric vehicle revolution
(日本語訳)英国、新築住宅・ビルにEV充電器の設置を義務化