気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)において、11の国と地域の政府は、石油・ガス生産からの管理された移行と探査の終了日の設定を目的とした「Beyond Oil & Gas Alliance(BOGA)」の設立を発表しました。しかし、ほとんどの主要経済国および産油国はこの同盟への参加を見送り、気候変動対策に関する国際的なコンセンサスを得るための最大の障壁となっている。
コスタリカとデンマークを筆頭に、フランス、グリーンランド、アイルランド、ケベック、スウェーデン、ウェールズがコアメンバーとして名を連ねている。コアメンバーは、新たな石油・ガスの生産・探査のコンセッション、ライセンス供与、リースのラウンドを終了し、石油・ガスの生産・探査の終了時期をパリに合わせて設定することを約束する。またカリフォルニア州、ニュージーランド、ポルトガルは準会員、イタリアは「フレンド」会員として、段階的に加盟していく。
またCOP26のホスト国である英国は、他の国々に気候変動問題への真剣な取り組みを求めてきたが、サウジアラビア、米国、中国、ロシア、カナダなどの主要産油国はメンバーから外れた。
COP26では、地球温暖化対策における化石燃料の位置づけが大きな問題となっている。例えば、サウジアラビアは、気候変動対策に特定のエネルギー源への「偏り」があってはならないと主張している。
現在のCOP26では、最終合意書に化石燃料に言及する文言を盛り込むかどうかが議論の中心となっており、脱石油・脱ガスの明確な目標日を設定することは、現在の国際的なアジェンダとは大きくかけ離れている。水曜日に発表された最初の合意案では、「石炭と化石燃料への補助金の廃止を加速させる 」ことを締約国に求めていた。2日間にわたる激しい交渉の末、金曜日未明に発表された最新のドラフトでは、石炭と石油・ガスの両方に関する表現が和らげられ、締約国に対して「停止していない石炭発電と非効率な化石燃料への補助金の段階的廃止」を加速することが求められた。
現在も交渉が続いており、この文言がさらに弱められるのか、あるいは化石燃料が初めて協定に残るのかが注目されている。
【参照ページ】
(参考記事)‘Beyond Oil’ alliance adds members, but shunned by UK climate summit host
(日本語訳)化石燃料産出国、脱石油・脱ガス連合を見送り。COP26の重要な論点が浮き彫りに