CFA協会、投資商品のESG開示基準を発表。グリーンウォッシングにも対応

 

11月1日、世界的な投資専門家団体であるCFA協会は、ESG関連の特徴を持つ投資商品の透明性と比較可能性を提供することを目的とした、投資業界初の自主的な報告基準である「投資商品のグローバルESG開示基準」を発表した。

同団体は、ESGをテーマにした投資商品として本基準を発表する。これは、大きな資本の流れが持続可能な投資に向けられ、ESGをテーマにした商品や戦略が大幅に普及していることを受けたものである。このような普及により、投資家のESG投資の選択肢は大きく広がっているが、基準や共通の用語がないため、投資家が商品を理解して比較することが困難になっている。本基準は一貫性を満たすだけでなく、グリーンウォッシングの増加に対処することも目的としている。グリーンウォッシングは特にESG投資商品に関連して、投資運用業界に対する信頼の低下につながることが懸念されている。

CFA協会によると、新基準は、プールファンド、ETF、保険系投資商品、マネージドアカウントなど、あらゆる種類の投資ビークルに適用され、上場株式から債券、プライベートデット&エクイティ、インフラ、不動産まで、すべての資産クラスにわたっている。さらに、この基準は、ESGの統合、除外、スクリーニング、ベストインクラス、テーマ別、持続可能性をテーマにした投資、インパクト投資、スチュワードシップなど、すべてのESGアプローチをカバーすることを目的としており、パッシブとアクティブの両方の戦略を考慮している。

【参照ページ】
(原文)CFA Institute Releases Global ESG Disclosure Standards for Investment Products
(日本語訳)CFA協会、投資商品のグローバルESG開示基準を発表

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  2. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…
  3. 2025-9-12

    カリフォルニア州、気候関連財務リスク報告の指針を公表

    9月2日、カリフォルニア大気資源局(CARB)は「気候関連財務リスク開示ドラフト・チェックリスト」…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る