4月16日、サステナビリティ評価機関EcoVadisは、サプライチェーン全体の労働環境や人権リスクを可視化する新ツール「Worker Voice」を発表した。これは、労働者から直接かつ匿名でリアルタイムにフィードバックを収集し、企業に迅速な是正措置を促す仕組みであり、Ululaとの共同開発によって実現された。

モバイル調査、SMS、対面形式など多様なチャネルを通じて、言語・識字能力・アクセス環境に左右されずに声を届けられる設計となっている。調査結果は自動分析され、強制労働、過重労働、ハラスメント、安全性の欠如などの問題を即時に把握可能。法規制や国際基準にも準拠し、人権デューデリジェンスやサステナビリティ方針の実効性を高める。

回答時間は10分未満、調査は最大10日間実施され、参加率の向上と信頼性の高いデータ取得を両立。企業は「Worker Verified」バッジで可視化され、EcoVadis評価にも反映される。現場の声をKPIと連携させ、実効的な改善へと繋げる。

(原文)New EcoVadis Worker Voice Strengthens Responsible Sourcing and Human Rights Due Diligence
(日本語参考訳)EcoVadisの新たな従業員の声により、責任ある調達と人権デューデリジェンスが強化される

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