4月16日、サステナビリティ評価機関EcoVadisは、サプライチェーン全体の労働環境や人権リスクを可視化する新ツール「Worker Voice」を発表した。これは、労働者から直接かつ匿名でリアルタイムにフィードバックを収集し、企業に迅速な是正措置を促す仕組みであり、Ululaとの共同開発によって実現された。

モバイル調査、SMS、対面形式など多様なチャネルを通じて、言語・識字能力・アクセス環境に左右されずに声を届けられる設計となっている。調査結果は自動分析され、強制労働、過重労働、ハラスメント、安全性の欠如などの問題を即時に把握可能。法規制や国際基準にも準拠し、人権デューデリジェンスやサステナビリティ方針の実効性を高める。

回答時間は10分未満、調査は最大10日間実施され、参加率の向上と信頼性の高いデータ取得を両立。企業は「Worker Verified」バッジで可視化され、EcoVadis評価にも反映される。現場の声をKPIと連携させ、実効的な改善へと繋げる。

(原文)New EcoVadis Worker Voice Strengthens Responsible Sourcing and Human Rights Due Diligence
(日本語参考訳)EcoVadisの新たな従業員の声により、責任ある調達と人権デューデリジェンスが強化される

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-1

    カナダ年金基金、2030年までに4,000億ドルの気候投資

    6月19日、カナダの大手機関投資家であるケベック州貯蓄投資公庫(CDPQ)は、2050年ネットゼロ…
  2. 2025-7-1

    GRI、サステナビリティ報告のデジタル化を促進する新「サステナビリティ・タクソノミー」を発表

    6月19日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新たに「GRI S…
  3. GRI 102/103 新基準の実務チェックポイント:IFRS/ISSB基準と一部整合へ

    2025-6-30

    GRI 102/103 新基準の実務チェックポイント:IFRS/ISSB基準と一部整合へ

    サステナビリティ情報開示における基準間の整合性の確保は、ますます重要な課題となっている。CSRD(…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る