Salesforce CEOマーク・ベニオフ、約230億円の気候変動投資を発表

 

10月28日、セールスフォースの会長兼CEOであるマーク・ベニオフ氏と妻のリン氏は、森林再生と修復の取り組みを対象とした2億ドル(約230億円)の気候変動投資を発表した。この投資には、Benioff TIME Tree Fundの設立のための1億ドルと、ベニオフ氏の投資ファンドであるTIME Venturesから気候変動対策に特化した起業家を支援するための1億ドルが含まれている。

マーク・ベニオフは次のように語っている。

「私たちは今、地球規模の緊急事態に直面しています。気候危機はすべての人に影響を与え、特に私たちの中で最も弱い立場にある人々に影響を与えています。世界のGDPの半分以上が、気候変動による自然災害の影響によるリスクにさらされています。私たちが一丸となって地球温暖化を抑制するための大胆な対策を講じない限り、事態は悪化する一方です。」

新しいBenioff TIME Tree Fundは、先住民族やコミュニティに根ざした森林管理に加え、新興国や発展途上国の最もリスクの高いコミュニティや自然生態系に対する気候変動の影響を緩和することに重点を置く。TIME Venturesは、「エコプレナー」に投資し、排出量の削減、炭素の隔離、天然資源の修復と保護のためのイノベーションを対象としている。

ベニオフ夫妻の発表に加えて、セールスフォースは、2つの新しい自然気候ソリューションのリリースを発表した。それは、グローバル・ツリー・エクイティ(特定の地域に十分な数の木や緑のキャノピーがあることで、健康、気候、経済的な利益を確保するための取り組みを指す)と都市部の森林再生の取り組み、そして海や沿岸の生態系を保護・回復するためのブルーカーボンプログラムだ。

また、セールスフォースは、生態系の回復や気候正義に取り組む非営利団体を支援するために、10年間で1億ドルを拠出することを発表した。さらに、気候変動対策を重視する団体への技術提供や250万時間のボランティア活動を行う取り組みも行っている。

【参照ページ】
(原文)Marc and Lynne Benioff, Salesforce Announce $300 Million in Investments to Accelerate Ecosystem Restoration and Climate Justice
(日本語訳)セールスフォースのベニオフCEO、330億円超の気候変動投資を発表

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