
9月25日、ノルウェー中央銀行投資運用部門(Norges Bank Investment Management=NBIM)は、カナダのブルックフィールド・アセット・マネジメントが組成する最新のエネルギー移行ファンドに対し、15億ドルを拠出する契約を締結した。
NBIMは2019年にノルウェー財務省から委託を受け、未公開の再生可能エネルギーインフラへの投資を開始。これまで欧州の太陽光や陸上・洋上風力、送電インフラに8件の直接投資を実行してきたほか、世界的な再エネファンドを通じた間接投資も行っている。今回の契約は2件目の間接投資となり、同部門として初めてエネルギー移行ファンドに資金を投入する。
NBIMのエネルギー・インフラ統括責任者であるハラルド・フォン・ヘイデン氏は「BGTF IIを通じて再エネ分野の事業開発に参画すると同時に、産業全体の低炭素化を後押しする機会にもつながる」と述べた。
ブルックフィールドが運営する「BGTF II(Global Transition Fund II)」は、企業の事業転換やクリーンエネルギー、持続可能なソリューションに資金を振り向け、脱炭素経済への移行を加速させることを目的とする。投資対象地域は北米、南米、欧州、アジア太平洋など広範囲に及ぶ。
ヘイデン氏は「投資・非財務の両面で慎重な審査を経て、ブルックフィールドをパートナーとして選んだ。世界有数の再エネ運用実績を持つ同社は、エネルギー移行分野で確固たる地位を築いている」と評価した。
NBIMは世界最大規模の政府系ファンドであるノルウェー政府年金基金を運用しており、再生可能エネルギーインフラへの未公開投資は、同ファンドの長期戦略の柱のひとつとなっている。
(原文)New investment in unlisted renewable energy infrastructure
(日本語参考訳)非上場再生可能エネルギーインフラへの新たな投資