Z世代とミレニアルが職場に求めるもの──時代を動かす価値観の変化

5月、デロイトはZ世代(1995〜2006年生)とミレニアル世代(1983〜1994年生)を対象とした年次調査を発表した。調査は世界44か国、2万人以上に実施され、働き方やキャリア観、幸福の要素が明らかとなった。
彼らが求めるのは単なる「収入」ではなく、意味ある仕事・経済的安定・心身の健康が揃った“トライフェクタ”である。回答者の多くは「昇進」よりも「学習・成長」や「ワークライフバランス」を重視し、企業にメンタルヘルス支援や職場の心理的安全性を求めている。
一方で、約半数が「生活費の不安」を抱えており、特にZ世代では48%、ミレニアルでは46%が「経済的に不安定」と回答。物価上昇に伴い、副業を持つ人も増えている。
また、環境意識も高く、6割以上が「サステナブルな商品に多く払ってもよい」と答え、企業の環境政策が職業選択にも影響を与えている。
企業側に求められるのは、「価値観の一致」「キャリア成長機会」「柔軟な働き方」の提供であり、これらを通じて人材の定着と満足度の向上が期待される。