
4月3日、コペンハーゲンを拠点とするAIP Managementは、米国の大手独立系電力生産事業者(IPP)であるSilicon Ranchに対する5億ドル(約700億円)の出資を発表した。これにより、AIPは米国のクリーンエネルギー市場への関与を本格化させ、欧州に続く再生可能エネルギープラットフォームへの2件目の投資を実現した。今回の投資は、エネルギー転換に資する高品質なインフラ資産への長期的な投資機会を追求するAIPの戦略に沿ったものとなる。
Silicon Ranchは、2011年に設立され、米国南部を中心に太陽光発電を先駆的に展開してきたIPPで、現在は米国15州およびカナダで3.6GWの稼働容量を有し、さらに3.7GWの建設・契約中のプロジェクトを進行中である。再生型農業と太陽光発電を組み合わせた「Regenerative Energy®」モデルにより、環境再生と地域貢献を同時に実現している点が大きな特徴である。同社は、2030年までに10GWの発電容量を稼働させることを目標としており、現在、近中期の計画として12GW超のパイプラインを開発・建設している。設計・調達・建設(EPC)を社内で一貫して担う体制と、平均契約期間21年の長期電力購入契約(PPA)により、高品質な発電資産を安定的に提供できる点が強みだ。今後急増が見込まれるAI関連施設や製造業の国内回帰による電力需要に的確に応える体制を整えている。
AIPは「高品質で地域に根差したIPPであるSilicon Ranchとの提携は、エネルギー転換を加速する大きな一歩」と述べ、今後の成長支援に意欲を示した。本投資にはShell、Manulife、TD Asset Managementといった既存株主も引き続き関与し、戦略的パートナーシップのもと、Silicon Ranchの成長を支援する。
(原文)AIP Management to invest in leading US independent power producer Silicon Ranch
(日本語参考訳)AIPマネジメント、米国大手独立発電事業者シリコンランチに投資へ