1月22日、エコバディス(EcoVadis)は、グローバルなサプライチェーン向けサステナビリティインテリジェンスプラットフォームとして、企業サステナビリティ報告指令(CSRD)に対応したアンケートをリスクおよびサステナビリティ管理ソリューションに追加したことを発表した。同アンケートは、AIを活用したリスク管理プラットフォーム「IQ Plus」や簡易的な「Vitalsアンケート」と統合されており、エコバディスの評価システムともシームレスに連携する。
CSRDの要件に対応する必要がある企業は、推定5万社にのぼり、その対象はヨーロッパ企業に限らない。『ウォール・ストリート・ジャーナル』によれば、EU域内で事業を展開する米国企業やEU顧客に製品を販売する米国企業を含む1万社が、今年から規制への対応を求められる。これらの企業は、自社の事業運営やバリューチェーンにおける影響、リスク、機会について情報を開示する義務を負うが、特にサプライヤーの対応において、データ収集や分析がチームの負担を増加させる可能性がある。多くのサプライヤーはCSRDの要件に馴染みがなく、サステナビリティ対応に不慣れであるか、社内リソースが限られている。
新たなCSRDアンケートは、サプライヤーに対して無料で提供されるため、顧客企業が複雑な情報開示の課題に対応できるようになる。また、サプライチェーンデータに必要な直接的なサプライヤー入力を網羅しており、欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)の要件に準拠している。調達およびコンプライアンスチームは、同アンケートを活用してサプライヤーと効率的に連携し、エコバディスの各種ソリューションからサプライチェーンデータを集約し、信頼性のある監査対応済みのCSRDレポートを生成することが可能となる。このように同アンケートは、情報開示への障壁を下げ、企業が規制に自信を持って対応できるよう支援する。
同アンケートとレポートは、エコバディスの顧客企業と密接に連携して開発され、情報開示ニーズを最適にサポートするよう設計されている。また、アンケートはIQ Plusを使用する企業の調達チーム向けに有料アドオンとして提供され、バイヤーはサプライヤーに無料でアンケートの記入を依頼できる。CSRDレポートは、アンケートやIQ Plus、エコバディス評価、アカデミーなどの各種ソリューションからサプライチェーンデータを自動で集約・分析し、監査対応済みのエクスポートを生成する。これにより、重要なESRSトピックをすべて網羅したレポートを容易に共有できる。
【参照ページ】
(原文)EcoVadis Introduces CSRD Questionnaire to Simplify Complex Supply Chain Disclosure Challenges for Global Companies of All Sizes
(日本語参考訳)EcoVadis、あらゆる規模のグローバル企業の複雑なサプライチェーン情報開示の課題を簡素化するCSRD質問票を発表