12月3日、モルガン・スタンレーのサステナブル投資研究所が発表した「Sustainable Signals」報告書によると、グローバルな資産運用業者の78%、資産所有者の80%が、今後2年間でサステナブル投資の資産が増加すると予測している。
調査は2024年7月から8月にかけて、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋地域の900人以上の機関投資家を対象に実施された。その結果、持続可能な投資が顧客および外部利害関係者の需要により成長すると多くの回答者が考えていることが明らかになった。特に、資産所有者の80%が運用会社にサステナブル投資ポリシーの導入を求めている。
一方で、課題として「データの不足」(71%)、「規制環境の不確実性」(69%)、「グリーンウォッシングの懸念」(68%)が挙げられた。特にアジア太平洋地域の投資家は、これらの課題を他地域よりも高い割合で指摘している。
また、重点的な投資分野としては「医療」(41%)と「金融包摂」(40%)が挙げられたが、地域ごとに優先順位に違いが見られた。ヨーロッパでは「自然・生物多様性」、アジア太平洋地域では「気候適応」が注目されている。
カーボンオフセットについては意見が分かれ、約40%の資産所有者がポートフォリオの排出量削減のために利用しているが、具体的な方針を待つ慎重な姿勢も見られる。
【参照ページ】
(原文)Morgan Stanley Sustainable Signals: New Survey Shows Institutional Investors Expect Continued Growth in Sustainable Investing
(日本語参考訳)モルガン・スタンレーのサステナブル・シグナル:新たな調査で機関投資家がサステナブル投資の継続的な成長を期待していることが判明