CDPとEFRAG、CDP質問書とESRSの広範な相互運用性を発表

11月12日、COP29にて、EFRAG(欧州財務報告諮問グループ)とCDPは、CDPの開示システムとESRS(欧州サステナビリティ報告基準)の間で広範な共通性と相互運用性を実現したと発表した。この取り組みは、環境データエコシステムにおける効率化を目指す両組織の共通の目標に向けた重要な進展である。

CDPとEFRAGの共同マッピングの結果、CDPの質問票とESRSの気候基準(ESRS E1)において多くの共通点が確認され、企業にとって両方の基準に対応するメリットがあることが明らかとなった。ESRS E1に基づく報告を行う企業は、CDPへの開示をより容易に行えるようになり、一方でCDPを通じて開示している企業はESRS E1の報告要件を準備する際に大きな利点がある。詳細なマッピングは2025年のCDP開示サイクル開始前に公開される予定である。

EFRAGのESRS普及パートナーであるCDPは、欧州基準の世界的な普及を支援する立場にあり、現在、欧州株式市場の90%の企業がCDPを利用して環境データを開示していることからも、その影響力が期待されている。

両者の協力には、企業の報告負担を軽減し、企業がCSRD(企業サステナビリティ報告指令)を実施する際の支援を目指すいくつかの重要な取り組みが含まれている。今回の発表に伴い、CDPは市場に向けてESRSに準拠したデータの洞察を提供し、2025年にはその質問票とESRS E1のさらなる整合を図る予定である。

CDPとEFRAGは、2025年の開示サイクルに向けてESRSとCDPの質問票の間のマッピングガイダンスを公表し、企業の報告支援を行う予定である。また、将来的なCDP質問票の開発に必要なESRSのデータポイントを特定するための市場調査プロジェクトを共同で実施し、データの利用者や開示者との連携を強化する計画である。

【参照ページ】
(原文)CDP and EFRAG announce extensive interoperability between CDP questionnaire and EU Sustainability Reporting Standards
(日本語参考訳)CDPとEFRAG、CDP質問書とEU持続可能性報告基準の広範な相互運用性を発表

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