投資運用会社のFidelity Internationalは、サステナブル投資に関わるフレームワークを改訂・強化したと発表した。これに伴い、同社が現在ESGの特色が強い投資商品をFidelity Sustainable Fund Family(SFF)と指定していたが、この枠組みは段階的に廃止され、新しい枠組みが導入される。これらの変更は、2024年7月30日以降、同社のクロスボーダーファンドの範囲で実施される予定。
新たな枠組みでは、透明性の強化と各規制の開示要件に継続的に対応するため、サステナビリティやESG関連のファンド命名規則の変更を反映するとした。具体的には、ESG Unconstrained・ESG Tilt・ESG Targetの3つのファンドカテゴリが設けられると発表した。
ESG Unconstrainedには、当社の全社的な要件を除いて、ESGに関連する制約がないSFDR(サステナブルファイナンス開示規則) 第6条のファンドが含まれる。
ESG Tiltには、以前にSFF範囲外にあったSFDR 第8条のファンドが含まれる。この分類には、ファンドがベンチマークや投資ユニバースよりも優れたESGの傾向を持っていることを証明するため、「better than benchmark / investment universe」テストが必要となる。
ESG Targetには、以前にSFF範囲内に含まれていたSFDR 第8条および第9条のファンドが含まれ、ESGやサステナビリティ目標を主要な投資対象とする製品をカバーする。
また、同社は、以前のSFFフレームワークではMSCI ESGレーティングがESGスコアリングテストやESG評価要件の主な入力要素であったが、新しいフレームワークでは同社独自の将来予測ESG評価が主な入力要素と発表。将来予測ESG評価は、ボトムアップアナリストの調査とエンゲージメント活動に基づいており、投資家のニーズを満たすために特別に設計されたものであるため、投資家の財務的・非財務的目標の達成により適したものであるとしている。
【参照ページ】
(原文)Updates to Fidelity’s Sustainable Investing Framework