ブルームバーグが新たなCSRDに向けた新たなサービスの提供を開始

6月20日、ブルームバーグは、企業サステナビリティ報告指令(CSRD)に向けて、金融機関向けに新たなサービス「Bloomberg Terminal」を提供することを発表した。CSRDは、欧州連合(EU)が採択した新たな規制であり、企業が環境、社会、ガバナンス(ESG)に関する情報を報告する手法として規定されている。企業がESGに関する情報をどのように報告するかを統一し、透明性を確保することを目的としていると考えられる。

ブルームバーグは、CSRDのもとで企業が報告するデータに金融機関が簡単にアクセスできるようにするため、そのデータ配信プラットフォームを拡充している。これにより、投資家や資産運用会社は、企業が持続可能性をどのように考慮し、それをどのように取り組みとして透明化しているかを評価するための情報をより迅速に入手できるようになるだろう。

ブルームバーグのファイナンス・データ・ソリューションのグローバル責任者によれば、「CSRDに基づく幅広い新しいESG開示をタイムリーかつ効率的に顧客に提供するための経験がある。そして、企業報告データの深さと幅広さを捉えるために進化し続け、顧客が行動を起こし、十分な情報に基づいた意思決定を支援する。」としている。

この動きは、企業が持続可能性をどのように統合し、市場に対して透明かつ責任ある報告を行うかがますます重要視されている現状に対応していると考える。ブルームバーグの取り組みが、金融業界全体の持続可能性に関する意識と実践を高める一助となることが期待されるだろう。

【参照ページ】
(原文)Bloomberg Facilitates Access to CSRD Data for Financial Firms Ahead of Reporting Deadline
(日本語参考訳)ブルームバーグ、報告期限を前に金融機関のCSRDデータへのアクセスを促進

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成しています。今後の動向により内容は随時更新され…

ピックアップ記事

  1. 2025-10-20

    SEC議長、ESG株主提案の政治化に警鐘―「企業統治の本質に立ち返るべき時」

    10月9日、米証券取引委員会(SEC)のポール・S・アトキンス議長は、デラウェア大学のジョン・L・…
  2. 【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    2025-10-15

    【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    本記事は、ESG Journalを運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社(以下シェルパ)のC…
  3. 【特別対談】サステナビリティ情報開示の進展が企業価値向上を実現。AI/テクノロジー活用への期待(後編)

    2025-10-15

    【特別対談】サステナビリティ情報開示の進展が企業価値向上を実現。AI/テクノロジー活用への期待(後編)

    本記事は、ESG Journalを運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社(以下シェルパ)のC…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る