MUFG、旺盛な需要で2030年のサステナブル・ファイナンス目標を3倍の100兆円に引き上げ
- 2024/4/19
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4月1日、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、2030年のサステナブル・ファイナンスの目標を従来の35兆円から約3倍の100兆円に引き上げるとともに、気候変動リスクなどのサステナビリティ・リスクをグループ全体で管理するサステナビリティ・リスク室を新設するなど、サステナビリティ関連の一連の取り組みを発表した。
新たな目標と取り組みは、MUFGの今後3年間の中期経営計画(MTBP)の発表の一環として発表された。新中期経営計画では、社会・環境問題への取り組みをMUFGの3本柱の1つに定め、MUFGの経営戦略に統合することを目指している。
MUFGは2019年に初のサステナブル・ファイナンス目標を設定し、2019年から2030年の間に、融資、投資、引受、財務アドバイザリーサービスを含むサステナブル・ファイナンスを累計20兆円提供することを目標としていた。MUFGは2021年に目標を35兆円に引き上げたが、今回の目標は2度目の改定となる。MUFGが新たに発表した「気候報告書」によると、2030年までに100兆円(うち50兆円は環境問題への取り組み)を達成するという新たな目標は、「着実な進展と資金需要の増加によるもの」だという。
気候報告書はまた、MUFGが2023年末時点で28兆円の目標を達成し、すでに旧目標に近づいていることを指摘している。
MUFGによると、同行の新しいサステナビリティ・リスク・オフィスは、グループのチーフ・リスク・オフィサーに直属し、グループ全体のサステナビリティ関連リスクを管理する「第二の防衛組織」として機能する。
MUFGはまた、環境方針声明に気候変動、自然資本、循環型経済、人権尊重に統合的に取り組む必要性を追加すること、人権方針声明に気候変動、自然資本の喪失、AIが人権に及ぼす潜在的影響と人権デュー・ディリジェンスに関する新たな方針を盛り込むこと、人的資本管理に関する方針を策定・更新することなど、サステナビリティ関連の一連の改定とフレームワークの更新を発表した。