ロンドン証券取引所が「2024年グリーン経済投資報告書」を発表

7月9日、ロンドン証券取引所グループ(LSEG)は「Investing in the green economy 2024: Growing in a fractured landscape」を発表した。グリーン経済は成長を見せており、市場に重要な投資機会を提供していることを示した。

グリーン経済への投資は、2023年には前年の投資額の減少から回復し、世界の時価総額の8.6%を占めている。具体的には、エネルギー効率部門が成長を牽引し、グリーン経済の46%を占める一方、再生可能エネルギー部門は収益性の問題に直面している。また、地政学的リスクや保護主義の増加が市場の不安定性を助長し、成長環境を厳しくしている。

再生可能エネルギーおよび電気自動車(EV)製造における過剰生産能力や貿易障壁といった課題に直面している。

グリーンボンド市場は2023年に約85.75兆円を発行し、企業のサステナブルな投資への関心が高まっている。技術セクターではAIやデータセンターのエネルギー需要が増加し、再生可能エネルギーの導入が進んでいる。

米国、台湾、中国が主要市場としてグリーン経済を支えているが、サプライチェーンの混乱やインフレ、高金利が課題である。


(原文)Investing in the green economy 2024

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る