米SEC、気候関連開示規則の廃止案を公表 日米で開示政策に温度差

6月2日、大和総研は、米国証券取引委員会(SEC)が気候関連開示規則の正式な廃止に向けた提案を公表し、パブリックコメントの募集を開始したとするレポートを発表した。同規則は、上場企業に温室効果ガス(GHG)排出量や気候リスクの財務影響、気候リスクに関するガバナンス情報の開示を求めるものだった。

この規則は、バイデン政権下の2024年3月に採択された。しかし、共和党知事州や化石燃料関連産業を中心に反発が強まり、企業や州などから無効化を求める訴訟が相次いだ。SECは同年4月、規則の適用を一時停止した。

第2次トランプ政権発足後、SECは方針を大きく転換した。気候関連情報の開示を一律に義務付けることは、企業ごとに異なる重要性の判断を超えるものだとし、開示コストが利益を上回る可能性も重視するようになった。2025年3月には、同規則を裁判上擁護しない方針を明確にしている。

廃止案は、連邦官報掲載後60日間のパブリックコメントを経て、最終案が作成される見込みである。一方、民主党側は気候関連開示規則を支持しており、廃止手続きの適法性をめぐって法的対立が続く可能性がある。

日本では、有価証券報告書にサステナビリティ開示基準に準拠した記載を義務付ける方針が決定しており、GHG開示をめぐる日米の政策は分化しているようにみえる。

原文:気候関連開示規則の廃止案を公表:米国 SEC


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