セメント生産の脱炭素化を目指すFurno、97億円を調達

3月13日、クリーンテックの新興企業であるFurnoは、シード資金調達ラウンドで650万ドル(97億円)を調達したと発表した。

建築資材は世界的な温室効果ガス排出の主な原因となっている。コンクリートの原料であるセメントの生産は、世界の二酸化炭素排出量の約8%を占めており、1000kgの原料を生産するごとに900kg以上の二酸化炭素が発生する。

2020年に設立されたカリフォルニアに本社を置くFurnoは、斬新な燃焼技術とキルン技術を用いてカーボンニュートラルなセメントの製造を可能にした。このソリューションでは、固体燃料ではなくガスベースの燃料を使用することで、CO2排出量を劇的に削減し、窒素酸化物(NOx)と硫黄酸化物(SOx)を完全に除去する。

今回の資金調達と同時に、Furnoはセメント製造装置Fruno Brickを発表した。今回の資金調達により、同社は技術の拡張を続け、Furno Brickの開発を支援する。このプラントは80%以上の熱効率で稼動し、標準的なセメントプラントの2倍の効率を達成する。また、プレファブリケーションと標準化を可能にすることで、新しいセメントプラントの建設コストを軽減し、生産、設置、許認可の費用を削減する。

Furnoは、本資金調達により、技術の規模を拡大し、より多くの顧客にサンプルを提供してフィードバックを得るとともに、Furno Brickの開発を支援する。

Furnoのオーバーサブスクライブ・ラウンドは、Energy Capital Ventures (ECV)が主導し、O’Shaughnessy Ventures、Cantos、Neotribeが参加した。ブレイクスルー・エナジーは、それ以前の非希薄化資金調達に参加している。

【参照ページ】
(原文)Furno Secures $6.5 Million Seed Funding to Cement a Carbon Neutral Future
(日本語参考訳)カーボンニュートラルの未来を築くため、フルノが650万ドルのシード資金を調達

関連記事

“ホワイトペーパーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2024-7-23

    シェルパ、東洋経済新報社とシステム連携契約を締結

    7月23日、シェルパ・アンド・カンパニー株式会社が開発・提供する企業向けESG情報開示支援クラウド…
  2. 2024-7-17

    GRI、新たにCSRD/ESRS開示のためのサポートサービスをリリース

    7月10日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新しいGRI-ES…
  3. 2024-7-17

    JCI、1.5℃目標に整合する2035年目標を政府に求める。216団体が賛同

    7月8日、気候変動イニシアティブ(JCI)は、「1.5度目標と整合する野心的な2035年目標を日本…
ページ上部へ戻る