インベスコ、クライメート・アクション100+から脱退へ

3月1日、アトランタに本拠地を置くグローバル資産運用会社インベスコが温室効果ガスの排出量削減や気候変動移行を促進するクライメート・アクション100+(CA100+)から脱退することを発表した。

CA100+は近年JPモルガン・アセット・マネジメントやステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ、PIMCOが離脱し、ブラックロックは取り組みへの参加をブラックロック・インターナショナルに移管した。

2017年に設立されたCA100+は世界最大級の温室効果ガス(GHG)排出企業に対して、気候変動に必要なアクションを促し、世界平均気温の上昇を1.5℃まで抑えるためのネット・ゼロビジネス戦略を支援する。同組織には700を超える投資家が所属しており、68兆ドル(1京円)の総資産を抱える。

一方で、CA100+は反ESGを掲げる政治家の攻撃の対象になっている。米共和党州検事総長は2023年、同組織への参加は投資家の受託者責任の遵守と反トラスト規制の遵守について懸念を引き起こすという内容の書簡を大手資産運用会社に送った。

【参照ページ】
(原文)Invesco joins list of US asset managers to exit CA100+ climate group
(日本語参考訳)インベスコ、CA100+気候グループから撤退する米国資産運用会社のリストに加わる

関連記事

“導入事例へのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    2024-4-25

    アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    4月17日、アップルは、バリューチェーンの脱炭素化という目標に向けて大きく前進していることを発表し…
  2. 2024-4-24

    ダウとP&G、プラスチック・リサイクル技術の共同開発契約を締結

    3月25日、 米国の化学世界大手であるダウと消費財業界大手のP&Gは、プラスチック・リサ…
  3. 2024-4-24

    住商グループとパートナー企業、太陽光発電パネルの再利用・リサイクル実証実験に着手

    3月28日、住友商事、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)、SMFLみらいパートナーズ…

ページ上部へ戻る