欧州委員会、80%のインフルエンサーがSNS投稿に「広告」記載非表示と確認

2月14日、欧州委員会および22の加盟国、ノルウェー、アイスランドの国内消費者保護当局は、インフルエンサーのソーシャルメディア投稿を調査した結果を発表した。その結果、これらのインフルエンサーのほぼ全員(97%)が商業的なコンテンツを投稿していたが、それが広告であることを体系的に示していたのは5人に1人であった。

本調査の目的は、インフルエンサーがEU消費者法で義務付けられている広告活動を開示しているかを確認すること。主要なソーシャルメディア・プラットフォームで公開された576人のインフルエンサーの投稿がチェックされた。

使用されているSNSは、インスタグラムが572人、TikTokが334人、YouTubeが224人、フェイスブックが202人、Xが82人、スナップチャットが52人、Twitchが28人。主な商業的投稿分野は、ファッション、ライフスタイル、ビューティー、フード、トラベル、フィットネス・スポーツの順。 119人のインフルエンサーが、ジャンクフード、アルコール飲料、医療・美容治療、ギャンブル、暗号資産(仮想通貨)の金融サービス等、不健康または危険な活動を宣伝していると見なされた。

調査の結果、97%が商業的な内容の投稿を行ったが、これを広告として体系的に公表したのはわずか20%だった。また、30%は、メールアドレス、会社名、住所、登録番号など、会社の詳細を投稿に記載していなかった。

38%のインフルエンサーは、インスタグラムの「有料パートナーシップ」ラベルのような、商業コンテンツを開示するためのプラットフォームラベルを使用していなかった。これらのインフルエンサーは、「コラボレーション」(16%)、「パートナーシップ」(15%)、「パートナーブランドへの一般的な感謝」(11%)のように異なる表現をしていた。

また、40%のインフルエンサーが、自身の製品、サービス、ブランドを推奨している。しかし、そのうちの60%は全く広告を開示していないか、一貫した開示をしていなかった。

調査の結果、358人のインフルエンサーがさらなる調査の対象となった。今後、各国当局はこれらのインフルエンサーに連絡を取り、所定のルールに従うよう要請する。必要であれば、各国の手続きに従い、さらなる強制措置が取られる可能性もある。

欧州委員会は、DSAに基づくプラットフォームの法的義務も考慮して今回の調査結果を分析し、必要に応じて必要な強制措置を講じる。

今回の調査結果は、欧州委員会が2022年春に開始するEU消費者法のデジタル公正適性検査にも反映される。この適性検査の目的は、デジタル市場で消費者が直面する問題を評価し、適用されるEU法が高水準の消費者保護を確保するのに十分であるか、または、こうした問題に適切に対処するために的を絞った変更が必要であるかを判断することである。

【参照ページ】
Investigation of the Commission and consumer authorities finds that online influencers rarely disclose commercial content

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