1月30日、自動車大手ランボルギーニは、バリューチェーン全体にわたる排出削減へのコミットメントを拡大し、自動車1台当たりの排出量を2030年までに40%削減する目標を発表した。
同社は2021年、モデルレンジの電動化と生産拠点の脱炭素化を含む「ディレツィオーネ・コル・タウリ」戦略を発表。2023年に初のHPEV(高性能電動車)ハイブリッド・スーパースポーツカーである「レブエルト」を発表し、2024年には、「スーパーSUVウルス」初のハイブリッド版と、「ウラカン」に代わる2番目のHPEVを発売する予定。さらに、2028年にはEVモデルの販売、2029年にはEV版のスーパーSUVの販売を計画している。これらの戦略により、2025年までに50%、2030年までに80%のCO2排出量削減を目指す。
同社のフェデリコ・フォスキーニ・チーフ・マーケティング&セールス・オフィサーは今回、車両のCO2排出量規制を課題としつつ、トレンドに受け身ではなく、先取りしていくと表明した。その上で電動化は、「制限ではなく、スーパースポーツカーを新時代へ導くチャンス」と述べた。
生産での排出量削減では、2009年にエミリア・ロマーニャ州最大の太陽光発電システムを設置したほか、建物の省エネ認証取得、トリジェネレーション、地域暖房プラントの導入等のアクションを進めている。2022年には、これらの取り組みにより、車両1台あたりのエネルギー消費量を2010年比で36%削減、水消費量は34%削減した。
工場付近のランボルギーニ・パークでは、10,000本のオークの木を植え、ミツバチの研究による汚染物質のバイオモニタリングや、公園のオークの木や土壌におけるCO2や炭素の吸収等の研究を進めている。
同社はまた、2019年からESG基準を設け、サプライヤーの遵守レベルを評価するサステナビリティ評価システム(S-Rating)を導入した。車両と交換部品の輸送も対象としており、過去5年間で、鉄道輸送の比率を4%から35%に引き上げると同時に、完成車の輸送において航空輸送の比率を18%から1%に引き下げた。
【参照ページ】
(原文)Automobili Lamborghini renews its pact with future generations as part of its “Direzione Cor Tauri” strategy
(日本語参考訳)ランボルギーニ、2030年までに排出量40%削減を目指す