2月6日、アセットオーナーのイニシアティブである「Net-Zero Asset Owner Alliance(NZAOA)」が、2050年までの運用ポートフォリオをカーボンニュートラルにするというコミットメントをした資産運用業界に対し、気候スチュワードシップを実践するよう求める共同声明を発表した。
本声明では、運用会社が気候スチュワードシップを実践するための4つの実施原則を提示している。
- 気候変動へのシステミックリスクへの対処への集中:企業エンゲージメントに加えて、バリューチェーンエンゲージメントと政策エンゲージメントを展開することが求められる。
- 一貫性があり、野心的で、能力ベースの議決権行使方針の策定:行使結果を適宜開示することとともに、ロビー活動を自社の気候変動関連コミットメントと整合させる。
- 気候変動エンゲージメントの体系的強化:直面している課題や機会を公表することを含む、より体系的で透明性のあるエンゲージメントを行う。
- ロビー活動の整合:資産運用会社自身が公表した気候変動関連のコミットメントと整合させる。
NZAOAは、これらの原則を個々の運用会社が実施するよう要請しており、実践することで長期的な財務パフォーマンスの保護だけでなく、マンデート獲得能力の向上も期待されるとしている。
本声明の発表により、資産運用業界における気候変動への取り組みがさらに強化され、持続可能な未来への一歩が進むことが期待される。
【参照ページ】
(原文)To serve net-zero clients, asset managers need a systematic approach to climate
(日本語参考訳)NZAOA、気候変動への対処を求める共同声明を発表