カリフォルニア州、クリーンな交通インフラへの約285億円の投資を承認

カリフォルニア州、クリーンな交通インフラへの約285億円の投資を承認

2月14日、カリフォルニア州エネルギー委員会は、EV充電と水素補給ネットワークの構築を含む、ゼロエミッション車と輸送のためのインフラ拡大を目的としたプロジェクトに、2027年までに19億ドル(約285億円)を投資する計画を承認したと発表した。

燃料生産を含む輸送は、カリフォルニア州の温室効果ガス(GHG)排出の約半分、大気汚染物質の80%を占めている。カリフォルニア州は、2045年までに運輸部門がカーボンニュートラルを達成することを目標に掲げ、2035年までに州内で販売されるすべての新車、ピックアップトラック、SUVをゼロエミッション車(ZEV)にすること、2036年までに中型および大型の燃焼式トラックの販売を終了することなどの規則を採択した。

承認された新計画は、カリフォルニア州エネルギー委員会のクリーン・トランスポーテーション・プログラムに対する投資の概要を示すもの。同プログラムは、州のエネルギー、クリーンな空気、気候変動の目標を支援するため、イノベーション、ゼロ・エミッションの輸送・燃料技術の開発・展開に資金を提供する。

2027年までの計画では、ゼロ・エミッションのバッテリー電気および水素燃料電池トラック・バスのインフラに10億ドル(約1,503億円)以上、小型EV充電インフラに6億5,000万ドル(約977億円)以上、ゼロ・エミッション港湾インフラに1億3,000万ドル(約195億円)を投資するほか、新たな機会に4,600万ドル(約69億円)、ゼロ・エミッション車の人材育成に500万ドル(約7億円)を投資する。CECは、投資の少なくとも50%は、恵まれない人々や低所得者層を含む優先的な人々のためになると付け加えた。

CECによると、この新たな投資計画により、州全体で新たに4万基の充電器が設置され、既存の9万4千基の充電器ネットワークが大幅に拡大される。

この投資によって支援されるプロジェクトには、企業、非営利団体、部族、公共機関に対する直接的な奨励金およびリベート・プログラムが含まれる。

【参照ページ】
(原文)CEC Approves $1.9 Billion Plan to Expand Zero-Emission Transportation Infrastructure
(日本語参考訳)CEC、19億ドルのゼロエミッション交通インフラ拡大計画を承認

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. 2025-10-29

    イベントレポート サステナビリティ経営フォーラム2025

    『本質に迫る対話とデータ活用 ~信頼を築く情報開示と戦略の再構築~』 ESG Journal…
  2. 【2026年本格適用】CBAM(炭素国境調整メカニズム)への実務対応ガイド

    2025-10-27

    【2026年本格適用】CBAM(炭素国境調整メカニズム)への実務対応ガイド

    2026年1月からEUでは炭素国境調整メカニズム(Carbon Border Adjustment…
  3. 2025-10-27

    GRIとCDP、環境報告の共通化へ―新マッピングでデータ活用を促進

    10月21日、国際的なサステナビリティ報告基準を策定するGlobal Reporting Init…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る