2月21日、マイクロソフトと気候変動ファイナンス会社Catona Climateは、ケニアのアグロフォレストリー・プロジェクトを通じて生成された35万トンの炭素除去クレジットを購入する新たな6年間のオフテイク契約を締結したと発表した。
新しい契約の炭素除去クレジットは、ケニアのホマ・ベイにあるCatona Climateのビクトリア湖流域アグロフォレストリープロジェクトに由来する。本プロジェクトは、1万5,000人の零細農家を支援することを目的としており、持続可能なアグロフォレストリー(森林農法)を実践している農家と提携し、彼らの土地に樹木、低木、作物を多層的に混合した森林庭園を開発することで、単作地を地上・地下のバイオマスと土壌改良によって自然ベースの炭素吸収源に変えることを目的としている。
炭素除去に加え、本プロジェクトは、肥料や農薬を使用しない収量の向上、森林破壊と生物多様性の損失の防止、干ばつや土壌流出による影響の低減など、経済的・環境的利益をもたらすことを目的としており、土地の持続可能な生育能力を向上させ、生物多様性を強化しながら、収入源と食料安全保障を増加させる。
本プロジェクトは、Catonaが資金を提供・設計・管理している。Trees for the Futureは、アグロフォレストリーや持続可能な土地利用における農民のトレーニングに重点を置き、生計を向上させ、荒廃した土地を再生させる非営利団体である。
本契約は、マイクロソフトの一連の炭素除去契約の最新版であり、2030年までにカーボン・マイナスを目指すマイクロソフトのイニシアティブの一環として、同社の炭素除去投資の拡大ポートフォリオの延長線上にある。マイクロソフトの大規模な炭素除去案件の多くは、自然ベースのソリューションに焦点を当てており、最近発表されたチェスナットカーボン社やブラジルの森林再生に特化したスタートアップのモンバックとの契約は、直接空気回収(DAC)、海洋ベースの炭素除去、バイオ炭ベースのプロジェクトなど、幅広い技術やアプローチにまたがる契約に加えて、自然ベースのソリューションに焦点を当てている。
【参照ページ】
(原文)Catona Climate to Deliver Microsoft 350,000 Tonnes of Carbon Removal through Agroforestry Project
(日本語参考訳)マイクロソフト、アグロフォレストリーを通じて35万トンの炭素除去契約を締結