1月9日、食品世界大手ダノンは、フランス遠隔医療ソリューション開発レジリエンスとの新たなパートナーシップにより、がん患者向けの栄養サポートモジュールを開発し、レジリエンスのデジタル腫瘍学ソリューションに統合したことを発表した。
レジリエンスは遠隔患者ケアソリューションを開発。医療専門家が使用するプラットフォームと、がん患者専用のモバイル・アプリケーションを通じて、同社は患者モニタリングと治療関連の副作用管理を支援するツールを組み合わせた包括的なソリューションを提供している。同社の遠隔モニタリング医療機器は現在、フランスの保健当局により、全身がん治療を受けるすべての成人患者を対象として認められている。
本パートナーシップでは、病気と健康における栄養の役割に関するダノンの専門知識と、患者ケアを改革し、デジタルヘルスケアへの移行を推進するレジリエンスの能力を統合する。本パートナーシップの一環として、ダノンの研究者と医療専門家は、査読済みの臨床研究から得られた知見や、がん時の栄養に関する科学文献などを共有した。
ダノンが委託した最近のイプソス調査によると、欧州のがん患者の64%が、食欲不振、口の渇き、吐き気などの栄養障害を訴えている。これらの症状は、しばしば体重減少や栄養不良につながり、治療計画を混乱させ、全体的な生活の質、回復、治療成績に影響を及ぼす。
患者の83%が栄養を医療に不可欠なテーマとみなしているが、多くの患者は、食事に問題が生じたり体重が減少したりした場合に、どこにアドバイスを求めればよいのかわからず苦慮している。本調査はまた、治療中の栄養情報へのアクセスが依然として不規則であることを示している。4人に1人の患者が、この分野での支援や助言を受けたことがないと回答しているが、一方で多くの患者は栄養について自分で調べている。治療結果をサポートするために、患者が信頼できるタイムリーな栄養アドバイスにアクセスできるようにすることが極めて重要である。
【参照ページ】
(原文)Danone partners with digital oncology company Resilience for better nutritional care for patients with cancer
(日本語参考訳)ダノン、遠隔患者ケア企業レジリエンスと提携。がん患者の栄養サポート改善