中国、EVと送配電網の連携を推進する新政策発表

中国、EVと送配電網の連携を推進する新政策発表


1月4日、中国国務院の国家発展改革委員会、国家エネルギー局、工業情報化部、国家市場監督管理総局は、EVと送配電網を結ぶ「双方向充放電」を実現する政策を発表した。本政策は2025年と2030年の目標を設定し、EVバッテリーの送配電地区での可能性を検証していくことを目指している。

2025年までには、双方向充放電の技術標準の初期規格を開発し、都市部で実証プロジェクトを始動。通年の充電電力の60%以上が低電力需要期間に集中し、自家用充電スタンドの充電電力の80%以上も同様に目指す。これにより、EVバッテリーの効果的な送配電が実現されるだろう。

2030年までには、双方向充放電の技術標準の基本設計を完成させ、EVバッテリーから電力系統に1,000万kWの送電が可能な状態を目指す。実証規模も大規模に展開され、そのために6つのアクションが設定されている。これには双方向充放電の研究開発や標準規格の確立、市場価格メカニズムの改善、実証プロジェクトの構築、充電設備とスイッチング設備の強化、送配電企業の支援・保証能力の強化が含まれる。

本政策は国家発展改革委員会と国家エネルギー局が総合管理し、双方向充放電を電力需要管理政策に統合し、EV普及と送電網計画を一体化させることを目指している。送配電企業には双方向充放電ビジネスモデルの構築が求められ、EVメーカーや充電設備メーカーには生産、販売、サービスの責任が課せられる。

パイロット実証では、国家エネルギー局が主導し、初期段階では長江デルタ、珠江デルタ、北京市・天津市・河北省・山東省(京津冀魯)、四川省、重慶市など、比較的成熟した地域が指定される予定である。2025年末までには5つ以上の実証都市で50以上の双方向充放電実証プロジェクトが開始される見通しである。

【参照ページ】
国家发展改革委等部门关于加强新能源汽车与电网融合互动的实施意见

関連記事

“セミナーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 【PR】11/20ESG Journal Cafe 『SSBJ基準対応に向けたギャップ分析と改善アプローチを徹底解剖』

    2024-10-28

    【PR】11/20ESG Journal Cafe 『SSBJ基準対応に向けたギャップ分析と改善アプローチを徹底解剖』

    「ESG Journal Cafe」は、「ESG Journal Japan」が主催する会…
  2. 2024-10-24

    S&Pグローバル、「S&Pグローバル気候センター・オブ・エクセレンス」を発表

    10月10日、S&Pグローバルは、「S&Pグローバル気候センター・オブ・エクセレン…
  3. お役立ちツール「開示基準の早見表」のご紹介

    2024-10-15

    お役立ちツール「開示基準の早見表」のご紹介

    ESG Journalでは、実務に役立つ資料やツールを無料で公開しています。今回は、大好評の「開示…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る