グローバル・ファッション・アジェンダ、バングラデシュの洋上風力発電で協働

12月5日、アパレル業界サステナビリティNGOグローバル・ファッション・アジェンダ(GFA)は、ドバイで開催されたCOP28において、国際的なファッション企業であるBESTSELLER、H&Mと共に、バングラデシュで初の洋上風力発電プロジェクトを開発する意向を発表した。

ファッション業界のGHG排出量の70%以上は上流工程からのもので、現在の事業は主に石油、ガス、石油、石炭などの非再生可能エネルギー源に依存している。業界の電力供給を再生可能エネルギーに変えるには、新しいインフラ・ソリューションを大規模に導入する必要がある。脱炭素化を確実かつ加速させるため、GFAはファッションブランドによる新たな再生可能エネルギー発電への集団投資を提唱している。

バングラデシュのコックスバザール沖で初となる実用規模の洋上風力発電プロジェクトは、再生可能エネルギー特化型ファンドのコペンハーゲン・インフラストラクチャー・パートナーズ(CIP)によって開発されている。GFAは、製造国における大規模で費用対効果の高い再生可能エネルギー供給を確保するために、ファッションブランドによる共同投資の必要性を提唱しており、現在、他のファッションブランドに対しても、風力発電所や将来的なエネルギー・プロジェクトへの共同投資を呼びかけている。

洋上風力発電プロジェクトが成功すれば、2028年の操業開始が見込まれている。本風力発電プロジェクトの発電容量は約500MWで、バングラデシュ初の実用規模の洋上風力発電所となり、2041年までに国内の電力の40%を再生可能エネルギーで賄うというバングラデシュの目標達成を支援する。本プロジェクトは、大幅な雇用創出、エネルギー供給の安定化、年間約72万5000トンの排出量削減に貢献すると期待されている。

【参照ページ】
(原文)Fashion industry joins forces with the renewable sector to decarbonise production in Bangladesh.
(日本語参考訳)グローバル・ファッション・アジェンダ、バングラデシュの洋上風力発電で協働

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-18

    オーストラリア裁判所、グリーンウォッシュ訴訟でバンガードに有罪判決

    3月28日、オーストラリアの連邦裁判所は、バンガード・インベストメンツ・オーストラリアが、同社のE…
  2. 上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    2024-4-15

    上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    4月に発表した、投資データ・リサーチプロバイダーであるMSCIの新しいレポートによると、世界の上場…
  3. SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    2024-4-15

    SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    4月9日、科学的根拠に基づく目標設定イニシアティブ(SBTi)は、企業の環境持続可能な行動を気候変…

アーカイブ

ページ上部へ戻る