GRI、IFRS財団と共同で情報開示支援拠点「サステナビリティ・イノベーション・ラボ」を設立
11月9日、サステナビリティ報告国際ガイドライン策定機関GRIは、IFRS財団と協働してシンガポールに「サステナビリティ・イノベーション・ラボ(SIL)」を設立することを発表した。SILは、企業がサステナビリティ情報開示の要件を満たせるよう、専門家の育成、トレーニング、実践的なソリューション等を通じアジア全域の情報開示を支援する。
SILは、GRI基準およびIFRSサステナビリティ開示基準を用いた報告能力を向上させるために、グローバルおよびローカルのパートナーを結集する。アジア太平洋地域の大手上場企業の81%がGRIを利用して報告を行っていること、また同地域が新しい国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)基準の採用に強い関心を寄せていることから、SILはシンガポールを拠点とし、当初はアジア全域のオフィスがサポートする。
SILを通じて、GRI、ISSB、その他の主要なステークホルダーの代表が協力し、コンセプト、ベストプラクティス、データ主導のソリューションを開発する。また、新たな情報需要への対応が求められているサプライチェーンにおけるキャパシティビルディングも提供する。
SILは、11月20日にシンガポールで開催されるGRI主催の会議「Solutions in Motion, Sustainability in Action」で発表される。主要なステークホルダーが一堂に会する上、世界中の聴衆がバーチャルで参加できる機会もある。
SILは当初、GRI ASEANネットワークによって運営され、GRIとIFRS財団の上級代表が率いる運営委員会によって管理される。マルチステークホルダーによるワーキンググループは、「デジタル・タクソノミー」「監査と保証」「中小企業」「公共部門の報告」という4つの優先分野に焦点を当てて設立される。
【参照ページ】
(原文)GRI establishes Sustainability Innovation Lab in coordination with the IFRS Foundation
(日本語参考訳)GRI、IFRS財団と共同で情報開示支援拠点「サステナビリティ・イノベーション・ラボ」を設立