炭素除去の新興企業Carbo Culture、約26億円を調達

炭素除去の新興企業Carbo Culture、約26億円を調達

11月28日、気候ソリューション・プロバイダーであるCarbo Cultureは、バイオ炭による炭素除去技術の展開と商業化の推進を目的とした資金調達で、1,800万ドル(約26億円)を調達したと発表した。

2018年に設立されたCarbo Cultureは、特許取得済みの技術を使って廃棄物バイオマスを転換し、バイオ炭として炭素を固体の形で永久保存する。同社の技術は、酸素が制限された環境下でバイオマス廃棄物を高温で加熱し、炭素の持続的な貯蔵を可能にする。こうしてできたバイオ炭を土壌に加えると、栄養分保持力や保水力が高まるだけでなく、バイオマスを自然分解させれば大気中に放出される炭素を貯蔵できる。また、バイオ炭だけでなく合成ガスも生成する。合成ガスはアンモニア、メタノール、燃料の製造に利用できる。

同社は2023年8月、ヨーロッパ最大級のバイオ炭製造プラントR3の試運転に成功した。同社は本投資をもとに、商業規模のプロジェクト開発を開始する予定である。

シリーズA資金調達ラウンドは、シンガポールを拠点とする脱炭素に特化した投資会社GenZeroとサンフランシスコを拠点とするベンチャーキャピタル会社True Venturesが共同で主導し、Tesi(フィンランド産業投資有限責任会社)が参加した。

【参照ページ】
(原文)Opening A New Chapter
(日本語参考訳)炭素除去の新興企業Carbo Culture、約26億円を調達

関連記事

“ランキングのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    2025-4-1

    ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    CSRD(企業サステナビリティ報告指令)のオムニバス草案が提出され、欧州の開示規則が変わる中、20…
  2. ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    2025-3-31

    ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-3-27

    【GPIF発表】「優れた統合報告書」と「改善度の高い統合報告書」選定結果

    3月11日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、国内株式の運用を委託している運用機関に対…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る