9月12日、投資データ・リサーチプロバイダーのMSCIは、持続可能な価値の創造と気候変動などの世界的な課題への対応について、資本市場のエコシステム全体で協力できるようにすることを目的とした新たな取り組み、「MSCI Sustainability Institute」の発足を発表した。
MSCIによると、本取り組みは、データ、分析、政策、行動の連携に加え、金融、学界、政府、NGO、シンクタンク、企業を含むエコシステム全体の連携を促進する。具体的には、学術研究者や政策立案者に投資家が使用するサステナビリティ・データ、評価基準、モデルを提供し、スタンフォード大学経営大学院を含む学術機関と協力し、これらの評価基準を資本配分に応用するための研究者や学生を育成すること、サステナブル・ファイナンスや資本配分の意思決定に応用するための知見を提供するための新しいデータや測定方法に関するイノベーションを奨励すること、投資家や企業向けにサステナビリティに関連する研究をキュレートして提供すること、資本市場エコシステム全体のリーダー向けにサステナビリティ・リスクや機会に関するトピックについて討論する場を提供することなどが挙げられる。
本研究所は、MSCI Sustainability Instituteの創設ディレクター兼代表に任命されたリンダ=エリン・リーが率いる。リー氏は2010年にMSCIがリスクメトリックス・グループを買収した際に入社し、消費者セクターリサーチ、ESG部門の責任者を務めた。直近では、MSCIのマネージング・ディレクター、ESG・気候リサーチ部門グローバルヘッドとして、ESGと気候に関連する全てのコンテンツと手法を監督し、MSCIの執行委員会のメンバーも務めている。