8月21日、アジア機関投資家の気候変動イニシアティブAIGCCと香港の気候変動シンクタンクCWRは、アジア・オセアニア地域の銀行に対する公開書簡の中で、アジア太平洋地域における海面上昇による気候被害に対応するため、銀行のストレステストを強化すべきだと述べた。この地域の2億3千万人が2050年までに深刻な危険にさらされ、海面上昇に伴う世界的なコストは年間14兆米ドル(約2千兆円)に達する可能性があると指摘している。
AIGCCとCWRは、書簡の中でストレステストの改善を以下のように提言した。
- 海面上昇は2050年以降に加速すると予想されるため、リスクが適切に捕捉されるよう、50~80年という適切な時間軸を使用する
- 2100年までに少なくとも2mの海面上昇を最低限、場合によっては5mのシナリオも分析に含める
- 海面上昇リスクへの対応で、政府の対策可能性も考慮にいれる
【参照ページ】
(原文)Key Asian Banks’ Stress Tests Miss Coastal Threats, say Investors and Think Tank
(日本語訳)アジアの主要銀行ストレステスト、海面上昇による気候被害を指摘