オーストラリアのバナナ植林プロジェクトがVerraプラスチッククレジットを取得

5月8日、Verraは、プラスチック廃棄物削減プログラムに登録されたオーストラリア初のプロジェクトにプラスチッククレジットを発行したと発表した。Far North Queensland Farm Plastics Projectは、バナナ農園からプラスチック廃棄物を回収し、機械式リサイクル業者や衛生的な埋立地に届けるという農業廃棄物回収を実施し、その規模を拡大している。これにより、グレートバリアリーフやファー・ノース・クイーンズランドの周辺の水路や景観に流入するプラスチック廃棄物の影響を軽減することができる。

プラスチッククレジットを販売することで、廃棄物管理が義務付けられていない、または実施されていない地域の農場からプラスチック廃棄物を回収するための資金を調達することができる。このような地域では、廃棄物回収のコストが高く、農業廃棄物処理の効率的なシステムがないため、農家が農作物のカバー、ポリパイプ、プラスチックひもなどのプラスチック廃棄物を農場に放置、埋設、焼却しており、環境を汚染していることが多く、この資金が不可欠である。本プロジェクトでは、Plastic Creditの資金調達により、年間平均250トンの農業用プラスチック廃棄物の回収を見込んでおり、長期的に事業を拡大することができる。

Verraは、2019年8月から2021年8月までに回収された32トンの農業用プラスチック廃棄物に相当する32個の廃棄物回収クレジット(WCC)をプロジェクトに発行した。

【参照ページ】
(原文)Verra Registers and Issues Plastic Credits to First Plastic Project in Australia
(日本語訳)Verra、オーストラリア初のプラスチック・プロジェクトにプラスチック・クレジットを登録・発行

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る