グリーン水素のスタートアップOhmium、約340億円を調達

グリーン水素のスタートアップOhmium、約340億円を調達

4月26日、グリーン水素のスタートアップOhmium Internationalは、2億5,000万ドル(約340億円)の資金調達を発表した。電解槽の製造能力や国際的な事業展開など、事業の拡大を目的としている。

水素は、よりクリーンなエネルギーへの移行において重要な構成要素のひとつと考えられており、特に、風力や太陽光などの再生可能エネルギーによる排出量削減が困難な分野での利用が期待されている。

現在、年間約9,000万トンの水素が生産されているが、その大部分は化石燃料を使用して抽出されており、汚染物質やGHGの排出を生み出している。水素を抽出するプロセスに再生可能エネルギーを使用するグリーン水素のようなクリーンな水素容量の開発には、インフラ、電解、輸送などの分野で大規模な投資が必要となる。

2019年に設立されたネバダ州に拠点を置くOhmiumは、グリーン水素の製造に関し、モジュール式でスケーラブルなプロトン交換膜(PEM)電解槽システムを設計・製造している。PEM電解技術を使用すると、水を陽極に供給し、電気を流して水を水素イオン、電子、酸素に分割し、水素プロトンをPEM膜を通して陰極に導き、電子と反応させて水素ガスにする。Ohmiumの電解槽は、100%再生可能エネルギーを使用してグリーン水素を製造している。

Ohmiumによると、今回の資金調達で得た資金は、同社の年間生産能力を2GWに拡大するための支援と、米国、欧州、インド、中東などの地域の顧客向けのプロジェクトで国際的な成長を加速させるために使用される。また、同社は、今回の投資により、グリーン水素製造のコスト削減を目指した研究開発プログラムなど、事業規模を拡大するための資金を提供すると付け加えている。

シリーズC成長株融資ラウンドは、TPGのグローバルインパクト投資プラットフォームであるTPG Riseの70億ドル(約9,500億円)の気候変動投資戦略であるTPG Rise Climateが主導し、ハノーバーテクノロジー投資顧問、既存投資家のEnergy Transition VenturesとFenice Investment Groupが参加した。

【参照ページ】
(原文)Green Hydrogen Company Ohmium Closes $250 Million Series C Fundraise Led by TPG Rise Climate
(日本語参考訳)グリーン水素のスタートアップOhmium、約340億円を調達

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