4月27日、世界的な食品・飲料企業であるNestléは、同社の森林再生活動のモニタリングのために、Airbus社の新しい衛星「Pléiades Neo」を試験的に導入すると発表した。
Nestléは2021年に、森林を回復し、その繁栄を支援することを目的とした「フォレスト・ポジティブ」戦略を採用することを発表した。本戦略の一環として、同社は衛星モニタリングサービスの活用を強化する予定であると述べていた。本戦略は、持続可能な生活や人権の促進などの分野における同社のサステナビリティの取り組みを支援することに加え、2050年までに温室効果ガス(GHG)排出量ネット・ゼロを達成するというコミットメントの一部を形成するものである。Nestléは、2030年までに調達先で2億本の木を回復・成長させることを約束している。
Nestléはこれまで、パーム油のサプライチェーン、紙パルプ、カカオのサプライチェーンにおける森林減少を監視するために、衛星を利用したサービス「スターリング」のデータを利用してきた。今回の発表により、同社は同様のアプローチを森林の修復・再生の取り組みに適用することになる。
このパイロットプロジェクトは、Nestléが昨年から実施しているタイ南部の森林再生プロジェクトに適用され、 同社がコーヒーを調達している農園にある15万本以上のシェードツリーを「Pléiades Neo」衛星がモニタリングする。同社は、この経験を踏まえて、他の場所にもこの手法を拡大するかどうかを検討するとしている。
【参照ページ】
(原文)Nestlé to pilot new cutting-edge satellite technology to drive transparency in its reforestation projects
(日本語参考訳)Nestlé、森林再生プロジェクトのモニタリングに人工衛星を活用