PRIやUNEP FI、「昆明-モントリオール生物多様性フレームワーク」解説ガイダンスを発行

4月18日、国連責任投資原則(PRI)、国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)、Finance for Biodiversity(FfB)財団は、機関投資家向けの「昆明-モントリオール生物多様性フレームワーク」解説ガイダンスを発行した。

グローバル生物多様性フレームワーク(GBF)によれば、投資家は生物多様性リスクに対処するための革新的な金融ソリューションに投資し、2030年までに年間2,000億ドル(約26兆円)の資金調達を支援すべきである。

2022年12月、生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)において、196カ国が「昆明・モントリオール生物多様性フレームワーク」を採択した。未曾有の生物多様性の損失を前に、GBFは、2030年までに自然損失を止め、逆転させるという包括的な目的を達成するための枠組みを提供する。

「昆明・モントリオール生物多様性フレームワーク」は、GBFの目標に沿った活動を目指す投資家向けに、特にガイダンスとアドバイスを提供する。本書は、投資家が生物多様性の危機に関連するリスクを管理し、予想される政策展開に備えることを支援するものである。

革新的な金融ソリューションへの投資に加えて、テクニカルレポートは、GBFの目標に沿って、投資の意思決定に生物多様性を統合し、自然関連の依存関係、影響、リスクおよび機会を評価し開示することを推奨している。GBFの目標に沿った活動を行う投資家は、自然に関する物理的・移行的なリスクをより適切に管理し、自然を大切にする経済へのシフトに関連する機会をつかむことができる。

【参照ページ】
(原文)New guidance on what the Kunming-Montreal Global Biodiversity Framework means for responsible investors
(日本語参考訳)昆明-モントリオール生物多様性グローバルフレームワークが責任ある投資家にとって何を意味するかについての新しいガイダンス

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-18

    オーストラリア裁判所、グリーンウォッシュ訴訟でバンガードに有罪判決

    3月28日、オーストラリアの連邦裁判所は、バンガード・インベストメンツ・オーストラリアが、同社のE…
  2. 上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    2024-4-15

    上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    4月に発表した、投資データ・リサーチプロバイダーであるMSCIの新しいレポートによると、世界の上場…
  3. SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    2024-4-15

    SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    4月9日、科学的根拠に基づく目標設定イニシアティブ(SBTi)は、企業の環境持続可能な行動を気候変…

アーカイブ

ページ上部へ戻る