4月18日、仏再生プラスチック・ベンチャーCarbiosは、CNRSとボルドー大学の共同研究ユニットで、マイクロ流体工学を専門とするポール・パスカル研究センターと共同で開発したマイクロ流体技術により、酵素のスクリーニングプロセスを加速することを発表した。 本技術により、わずか1日で数百万種類の酵素のスクリーニングが可能となり、プラスチック汚染に対する具体的な解決策をより早く開発できるようになる。
マイクロ流体工学は、非常に少量の液体を扱う装置を製造できる。生成された液滴は、ピコリットル単位(10~12リットル)の容積を持ち、PET解重合活性をスクリーニングする特定の酵素を含む独立したマイクロリアクターとみなすことができる。この液滴がマイクロチップサイズの分析ユニット内を移動することで、1秒間に150種類の酵素をスクリーニングする超ハイスループットを実現した。
従来のロボットシステムでは、マイクロプレート形式でのスクリーニングが可能で、その量はミリリットル台、1分間に1酵素程度の速度だった。
今後、より効率的な酵素や新しい酵素のスクリーニングにマイクロ流体工学が広く採用され、バイオプロセスの発展を加速することが予想される。
【参照ページ】
(原文)Carbios accelerates its enzyme optimization with screening capabilities for millions of enzymes in a day
(日本語訳)Carbios、数百万種類の酵素を1日でスクリーニングできる機能でプラスチック分解を最適化