7月20日、欧州委員会は、欧州共通の観光データベースを構築するための構成要素を提示するコミュニケーション文書を発表した。本データベースにより、観光事業者と公的機関が幅広いデータを共有し、革新的な観光サービスの開発や観光エコシステムにおけるサステナビリティの向上、経済競争力の強化に役立てることができるようになる。
欧州共通の観光データベースでは以下が想定されている。
- 企業、自治体、学術機関など多様な情報源からのデータ共有を促進し、公共機関やその他の関係者を集めてデータスペースの主要な特徴を形成。例えば、ホテルのエネルギー消費に関するデータは、観光地が環境に与える影響を監視するのに役立つ。
- 幅広いユーザーによるデータ・アクセスを促進。例えば、AIを活用した観光サービスを提供するスタートアップは、より関連性の高いデータを利用できるようになる。旅行代理店は、都市、地域、国境を越えたオファーの概要を把握できる。地方自治体は、観光客の流れに関するより多くの情報を取得可能。
- データに関する既存のEU法および国内法、ならびにEUレベルで設定された共通基準の尊重に基づき、本欧州共通の観光データベースのガバナンスのための枠組みを育成。加盟国、地方公共団体、民間部門、EUの資金援助によるEU機関など全ステークホルダーによって開発されたデータガバナンスモデルを確保。
- モビリティ、エネルギー、環境、健康、スマートコミュニティ、文化遺産など、観光と関連性のある欧州共通のデータベースなど、データドメイン間の相互運用性を提供。
【参照ページ】
(原文)Commission boosts data sharing and innovation for a smart, sustainable and resilient EU tourism ecosystem
(日本語訳)欧州委員会、サステナブルなEUの観光エコシステムに向け欧州共通データベース構築へ