3月27日、気候変動に焦点を当てた投資家団体である気候変動に関する機関投資家グループ(IIGCC)は、気候関連の企業エンゲージメントを拡大・加速させることを目的とした「ネット・ゼロ・エンゲージメント・イニシアティブ(NZEI)」を立ち上げ、93名の投資家グループからキックオフすることを発表した。
本イニシアティブは、107社に送られた一連の投資家向けレターで開始され、包括的なネット・ゼロの約束、整合性のある温室効果ガス排出目標、排出実績の追跡、信頼できる脱炭素戦略の推奨など、信頼できるネット・ゼロ移行計画への期待を概説している。
IIGCCによると、新しいイニシアティブは、投資家がネット・ゼロ・コミットメントに基づいて行動し、ポートフォリオをパリ協定の目標に合わせることができるようにすることを目的としている。
NZEIの発足は、IIGCCを設立団体とする世界最大の企業排出者リストに焦点を当てた投資家エンゲージメント・イニシアティブClimate Action 100+の足跡をたどるものである。IIGCCによると、この新しい取り組みは、クライメート・アクション100+の積極的なアプローチから「大きな進歩」を遂げたという。
IIGCCによると、NZEIの参加投資家は、レターへの回答に基づき、主要な企業群に焦点を当てた「エンゲージメント・スプリント」を含む、各企業へのエンゲージメント戦略を策定するとのことだ。
IIGCCは、本イニシアティブの開始と同時に、企業向けの新しいガイダンス資料「企業の移行計画に対する投資家の期待」を立ち上げたと発表した。 投資家が移行計画を評価する際に要求する可能性のある情報、要求の理由、企業がそれを満たすための方法などの詳細を含むものである。
【参照ページ】
(原文)Introducing the Net Zero Engagement Initiative: The next step in investor corporate engagement
(日本語参考訳)投資家グループ、企業に “信頼できるネット・ゼロ移行計画 “の提示を要請