IAASB、サステナビリティ報告書保証基準を発表

8月2日、監査・品質管理・保証の基準設定機関である国際監査・保証基準審議会(IAASB)は、サステナビリティ報告に関する保証に焦点を当てた新基準案である「国際サステナビリティ保証基準(ISSA)5000」を発表した。

本基準は、EUが最近確定したCSRD規則、米国証券取引委員会(SEC)の今後の気候変動開示規則、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が新たに立ち上げたIFRS気候変動・サステナビリティ報告基準など、サステナビリティや気候変動に関連するリスク・機会・影響に関する一連の新しい開示基準や規制要件が登場し、企業が世界的に報告を開始する準備を進めている中で発表された。

IAASBによると、新基準案は、サステナビリティ保証のグローバルな基準として設計され、どのような規模の企業が作成する情報にも適応可能である。EU、ISSB、GRI、ISOなどが発行するものも含め、適切なサステナビリティ報告フレームワークの下で作成された情報にも対応できるようになっている。

IAASBは、幅広いステークホルダーの意見を反映させるため、協議期間中、新基準に関する一連の円卓会議を開催し、バーチャル、地域的、国内的なイベントに参加するとしている。ステークホルダーに対し2023年12月1日まで、本提案に対するコメントを求めている。

【参照ページ】
(原文)IAASB LAUNCHES PUBLIC CONSULTATION ON LANDMARK PROPOSED GLOBAL SUSTAINABILITY ASSURANCE STANDARD
(日本語参考訳)IAASB、サステナビリティ報告書保証基準を発表

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-18

    オーストラリア裁判所、グリーンウォッシュ訴訟でバンガードに有罪判決

    3月28日、オーストラリアの連邦裁判所は、バンガード・インベストメンツ・オーストラリアが、同社のE…
  2. 上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    2024-4-15

    上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    4月に発表した、投資データ・リサーチプロバイダーであるMSCIの新しいレポートによると、世界の上場…
  3. SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    2024-4-15

    SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    4月9日、科学的根拠に基づく目標設定イニシアティブ(SBTi)は、企業の環境持続可能な行動を気候変…

アーカイブ

ページ上部へ戻る