WBCSD、廃水ゼロに向けたフレームワークを開発

 

2月15日、持続可能な発展のための世界経済人会議(WBCSD)は、廃水が気候・生物多様性・水の安全保障に与える影響を低減するビジネスアクションを推進するために、廃水ゼロコミットメントのフレームワークを開発した。

本取り組みは、2020年にWBCSDが発表した報告書「廃水ゼロ – SDG6.3の野心を高めるためのビジネスへの行動要請」の続編であり、産業廃水汚染の問題に取り組むための6項目の行動フレームワークを提供するものである。

SDGs6.3(未処理廃水の割合を半減し、リサイクルと安全な再利用を大幅に拡大する)の達成に向け、企業は「廃水ゼロ」に取り組む必要がある。 企業のコミットメントには、以下3つの柱がある。

  • 汚染ゼロ:すべての排水を処理し、環境への有害物質の排出をゼロにする
  • 淡水への影響ゼロ:水の再利用とリサイクルの比率を高める
  • 低炭素処理:低炭素な廃水処理プロセスの採用

本コミットメントは、企業が意欲的な目標を設定し、事業活動やサプライチェーンにおいて行動を起こすことを奨励することにより、2030年までに産業排水の汚染をなくすことを目的としている。

事業者は自社施設とそのサプライチェーンにおける3つの柱に対するコミットメントを定量化・定性化し、毎年進捗を報告することが義務付けられている。

【参照ページ】
(原文)Wastewater Zero Commitment: Guidance document
(日本語参考訳)WBCSD、廃水ゼロに向けたフレームワークを開発

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESMAのESG評価機関規則がもたらす変化と企業への影響(26年7月適用)

    2025-6-30

    ESMAのESG評価機関規則がもたらす変化と企業への影響(26年7月適用)

    2025年6月20日、欧州証券市場監督局(ESMA)が策定を進める新たなESG評価規則「Regul…
  2. 2025-6-26

    EU炭素国境措置、簡素化で合意 中小企業の9割が対象外に

    6月13日、欧州議会とEU理事会は、域外からの輸入品に事実上の炭素税を課す「炭素国境調整メカニズム…
  3. 2025-6-25

    IFRS財団、ISSB基準の実務導入を支援する新eラーニングモジュールを公開

    6月13日、IFRS財団は、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が策定した基準の理解と導入を…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る