大気から炭素と水を回収するクリーンテック新興企業Avnos、50億円超を調達

大気から炭素と水を回収するクリーンテック新興企業アヴノスが約53億円を調達

2月6日、クリーンテック新興企業のAvnosは、3,600万ドル(約53億円)を調達したと発表した。シリーズA資金調達ラウンドの調達資金は、同社の成長と独自開発のダイレクト・エア・キャプチャー(DAC)炭素除去技術の拡大に充てられる。

2020年に設立されたカリフォルニア州を拠点とするAvnosは、独自のハイブリッド直接空気捕捉(HDAC)ソリューションを提供しており、空気、電気、固体吸着剤のみを使用して大気から水とCO2の両方を捕捉する。ほとんどのDACソリューションが炭素を捕捉するために水と熱を必要とするのに対し、Avnosの技術は水も熱も使用せず、捕捉した二酸化炭素1トンに対して約5トンの水を生成するため、影響の低減とエネルギーコストの削減が可能になる。

Avnosは、HDACソリューションの実地実証のため米国エネルギー省から、またCO2回収とe燃料生産の試験的実施のため米国海軍研究局から、数百万ドルのプロジェクトを受注している。

今回の資金調達で得た資金は、同社チームの成長、北米とヨーロッパへのHDAC資産の追加展開、ニューヨーク近郊の研究開発施設の開設に充てられる。

【参考ページ】
CORRECTING and REPLACING Avnos, Inc. Secures $36 Million in Series A Funding Led by NextEra Energy Resources

関連記事

おすすめ記事

  1. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…
  2. TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2025-6-11

    TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2024年にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-…
  3. 進化するサステナビリティ開示 ― 傾向から考える“自社の対応状況”

    2025-6-6

    進化するサステナビリティ開示 ― 傾向から考える“自社の対応状況”

    サステナビリティ情報開示の高度化が急速に進んでいる。TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)…

ピックアップ記事

  1. SSBJ(気候関連開示基準)とGX-ETSの共通点とは?~比較解説と実務効率化~

    2025-8-14

    SSBJ(気候関連開示基準)とGX-ETSの共通点とは?~比較解説と実務効率化~

    日本企業にとって、2026年から「気候変動対応・開示」は、企業価値を左右する重要な経営課題になるで…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-11

    バークレイズ、サステナブルファイナンスで累計2,200億ドルを達成

    7月29日、英国大手銀行バークレイズは、2025年上半期のサステナビリティ投資家向けプレゼンテーシ…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る